青空スポーツ新聞 12月18日対ヒッターズ シーズン最終戦

この試合を以って、2010年シーズンを終えるドリームス。
これまで、好調な打線に加えて守備力も向上したことで、4勝2敗1分けとして既にシーズン勝ち越しを決めており、宿敵?青横ヒッターズに対して、その実力を発揮して最終戦を勝利で飾り、今シーズンを締めくくりたいところ。
5月に行われた開幕戦以来の対戦となるが、その時は、善戦したもののワンサイドで敗れており、なんとしても雪辱を果たして、後に控える納会で祝杯を挙げたいところだ。
12月とは思えない絶好の青空の下、かくして両チームにとってもシーズン最終戦となる戦いが始まった。
  
 
=STARTING ORDER=
  1 CF / MIYAZAKI
  2 C / INAMURA
  3 1B / SHIMOTASHIRO
  4 SS / IHASHI
  5 3B / OGAHARA
  6 LF/ KAKUTA
  7 DH / MAIKUMA
  8 P / UMEGAWA
  9 RF / KUBOTA
10 2B / SONODA

先攻はドリームス。相手投手の立ち上がりをいきなり捕らえて、宮崎、稲村の連続安打で出塁すると、下田代が倒れたものの、4番伊橋が四球で歩いて1死満塁とし先制のチャンスが訪れる。
するとここで、5番小河原が、外野の前に落ちるテキサスヒットを放って宮崎を迎え入れ、まさに今シーズンを象徴するような、打線の勢いを初回から披露し、いとも簡単に先制点を挙げて見せる。
後続が倒れて初回は1点止まりとなったが、裏の守りを先発梅川が無失点に抑えると、続く2回表の攻撃でもドリームスの勢いは留まることを知らない。
2死2塁で迎えた1番宮崎がレフトオーバーのタイムリー二塁打を放つと、続く稲村が足を絡ませながらの激走を披露し、タイムリー三塁打として2点を加えてチームを勢いづかせる。
更に追加点を奪う絶好の機会で打席に向かうは3番下田代。
首位打者争いを独走する彼のバットに皆の視線が集まったが、その期待も実らずバットは空を切りあえなく三振。
追加点を奪ってみせたものの、一気に畳み駆ける展開に水を指すことになった下田代の一滴が、まさにゲームの流れを微妙に狂わすことになる。

 

一方、いきなり3点を奪われた形となった青横ヒッターズであったが、2回裏ベンチ前で円陣を組み一転反撃体制を整えてくる。
梅川が先頭打者を歩かせてしまうと、すかさず足を使ってドリームス守備陣を牽制する動きを見せる。
するとこれにペースを崩されてしまったのか、梅川が立て続けに3者連続で四球を与えてしまい、無死満塁のピンチを迎えると、ここで続く打者が放った当たりは平凡なショートゴロ。
ショート伊橋が、確実に1死を狙ってファーストの下田代へ送球が送られたその瞬間、思わず目をこすってしまうプレーが生まれる。
ファーストミットをめがけた糸を引くような送球を、下田代が待ち構え誰もがアウトと思ったその時、差し出したミットにボールがかすることなく、まさかの後逸。
アウトを逃した上に、2点を献上するタイムリーエラーとなってしまい、大きく試合の流れを変えてしまうプレーとなった。
その後、梅川が辛うじて三振で1死を取ったものの、続く1番打者に2点タイムリー三塁打を打たれると、犠飛も絡めて5点を失ってしまい、3点リードしていたのも束の間、試合序盤で逆転を許す形となってしまった。
今シーズン安定感も増して、ドリームスのマウンドを一手に引き受けてきた梅川だったが、登板過多がたたってしまったのか、試合途中から足に違和感を覚えても尚懸命の投球を続けていたものの、下田代の痛恨のタイムリーエラーによって止めを刺された格好となり、自ら申し出によってこの回で無念の降板となっている。

続く3回、ドリームスの攻撃が無失点で終わると、その裏梅川の降板を受けて急遽小河原がマウンドに登る。
やはりいきなりの登板は難しかったのか、先頭打者を歩かせ、瞬く間に2盗、3盗を決める俊足を見せつけられると、たまらず次打者にも四球を与えてしまい、救援早々にピンチに陥る。
しかしながら、後続を三振に退けると、続く打者の当たりはピッチャーゴロ。
これで簡単に2死となるはずが、またしてもドリームス守備陣がここで手痛いミスを犯してしまう。
1塁送球の間に、再三快足を披露している3塁ランナーがホームを狙う動きを見せると、代わってファーストに入った梅川が、これを阻止しようとボールを送る。
なんとか失点を防ごうとする懸命な気持ちとは裏腹に、送られたボールは捕手の頭上をはるかに超える悪送球。一気に2塁走者まで返してしまい、2点を許して更にリードを与えてしまう。
まるで2回の守りの時と同じような失点パターンに悪い空気が蔓延していくと、小河原が持ちこたえられずタイムリーヒットを許し、更には3者連続四球に加えて、2者連続のタイムリーエラーが漏れなく起きるなど、もはや成す術を無くし、今シーズン健闘を見せてきた守備陣が完全に崩壊。
結局、典型的な自滅のパターンで大量7点を失い、試合中盤にしてゲームの興味すら失する最悪のイニングとなってしまった。

一方、これまで快進撃を続けてきた打線も3回以降は完全に沈黙。
相手投手の巧みな投球の前に凡打を重ね、外野に打球が飛ぶ事すら無く、何の抵抗もできないまま、イニングだけが消化されていった。
試合の方は、その後も小河原が4点を失うと、遂に池谷のボキャブラリーも在庫が尽き果て、終わってみれば3対16という歴史的大敗を喫してゲームセットを迎えている。

DREAMS  |1 2 0 0 0 0|3
HITTERS |0 5 7 4 0 ×|16

今シーズン好調の打線は、再三の対戦があったにも関わらず、相手投手の術中にはまって成す術を無くし、安定していた守備陣は大事な場面で、ことごとくエラーを連発をして大崩壊。
序盤こそリードしたものの、相手の足を使った攻めで翻弄されると、いとも簡単に自分達を見失って自滅する最悪の試合内容で、シーズン最終戦を締めくくることとなった。

安打数はドリームス5本に対してヒッターズが6本と拮抗しているが、失策数はドリームス6に対してヒッターズが2、与四球数に至ってはドリームス11個に対してヒッターズは1個と圧倒的な差となっており、ドリームスの自滅が見てとれる。
思い起こせば、試合前に早くからグラウンドに集まりミーティングを行うなど、細心のプレーを心がけていたヒッターズに対して、それらを横目に、各々思いのままウォームアップを行うドリームスメンバー。
この試合にかける思いは、果たしてどちらが上回っていたのか?
もしかすると、試合前から既に勝負は決まっていたのかもしれない。
もちろん、それ以外の敗因も多く見られた。
想定外の梅川の降板に各選手のコンディション不良、そしてなんとも言っても下田代の大ブレーキだ。
これまで何度となくチームを引っ張り、首位打者もかかる試合だっただけに、チームの誰よりも強い気持ちで臨んだ下田代であったはずだが、打っては二度の好機に捕飛と三振に倒れ、守ってはタイムリーエラーを連発するなど、やる事成す事全てが裏目に出ており、自信を失ったままシーズンを終えるのが気がかりだ。来シーズンの復調を期待したい。

 

 


序盤で足を痛めて降板した梅川投手
  

  


第2打席にレフト超えタイムリー二塁打放つ宮崎選手
  

  

  

  

  

  

  

  


タイムリー三塁打を放って激走を見せる稲村選手  
  

  

  


この日は大ブレーキの下田代選手
  


フォースが効かなかった毎熊選手 
  

  

  

  


大乱調だった小河原投手 
  


一人、気を吐いていた久保田選手 
  


謎のバッティングを披露する園田選手  
    

  


時間が止まった宮崎選手
  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

    
残念ながら、夜の部同様に、いとも簡単に自分達を見失う脆さを露呈してしまったドリームス。
まぁ、それすら持ち味のチームではあるのだが、来年のイベントマッチのことを考えると、落胆している暇はない。
今シーズンは成長を感じさせる戦いぶりが出来ているだけに、自分達を見失わずにプレーさえすれば、自ずと道は開けてくるであろう。
そう考えると、今日の敗戦の中にこそ、更に飛躍するためのヒントが隠されているはずだ。
来シーズン、青空ドリームスがどこへ向かっていくのか、その行く末を青空スポーツも変わらず追い続けていきたい。

= 青スポ編集部 =

  

  

  

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