6月4日(土)第3回KAC-CUP(前編) 対FIREBALL

急遽エントリーが決まり、初の試みとしてワンデーマッチの大会に参加することになった青空ドリームス。
大会が近づくにつれ、例年より早い梅雨入りに加えて台風にも見舞われるなど一時は開催も危ぶまれたが、台風一過のこの日、初夏の訪れを感じさせる好天に恵まれ、絶好の野球日和で大会を迎えることとなった。
初の地方遠征?初の大会参加に高ぶる気持ちを抑えきれなかったのか、毎度かかり気味の下田代が、二度の県境越えを果たして2時間前に到着したのを筆頭に、会場となる相模原市相模台公園野球場に続々と11名のドリーマー達が駆けつけた。
いつもと勝手が違うシチュエーションにやや緊張の面持ちを見せつつも、両翼70mの専用グラウンドを前にして、ドリームスナインの気合いも徐々に熱を帯び始める。

ドリームスにとって、初の大会参加となるこの「KAC-CUP」は、これまで大会などの参加経験が乏しいチームを対象に、3チーム総当り戦による試合形式で行われ、今回で3回目の開催を迎えるミニ大会だ。
最近ややマンネリ化してきたチームに刺激を与える機会にと、球団の方で急遽エントリーを行ったところ、実に10数チームもの応募の中から、なぜだかドリームスが選ばれ、晴れて出場を果たすことになった。
エントリーに際して、チーム情報も伝えていなかっただけに、選ばれた理由は未だ謎のままなのだが、一説には、本紙記事にあった尊師マイクマンの空振りフェイスが決め手になったのではないかと見られている。
いずれにしろ寛大な決断をいただいた大会主催者には、この場を借りてお礼を申し上げたい次第だ。

尚、出場するチームは、同大会の主催者が運営している三部リーグに所属する「FIREBALL」と、ドリームス同様に大会初参加となる「SWEET FANG」の全3チーム。
12時半から始まる第1試合を皮切りに18時半までの全3試合を、各チーム総当りで試合を行い優勝を目指して争うことになる。
果たして、優勝商品のバットはどのチームが手にするのか?!
大会が始まる直前に主催者から発表された対戦カードはご覧の通り。

■第1試合・・・・FIREBALL vs SWEET FANG
■第2試合・・・・SWEET FANG vs 青空ドリームス
■第3試合・・・・青空ドリームス vs FIREBALL

初の大会参加ということで、高速を飛ばし、電車を乗り継いで、遠路遥々勇んで相模原に乗り込んできたドリームスナインであったが、いきなりお預けを食らう第2試合からの出場となり、しかも後に2連戦を控えるというオヤジには少々ハードな組み合わせとなってしまった。
とはいえ、そこはなんでも楽天主義のオヤジ御一行様のこと、偵察するもよし、昼寝するもよし、キャッチボールをするもよし、思い思いの時間を過ごしながら試合に備えることに。
すると早速、宴を催そうと、炎天下の中、商店街を遥か彷徨いながら買出しに出かけていった「ちい散歩」ならぬ「おお散歩」を敢行する大島の姿が…
ただし、グラウンドのすぐ裏にスーパーがあろうとは、この時は知る由も無かった。
そんな訳で「おお散歩」にてゲットしてきたノンアルコールビール(自主規制?)を片手に、つまみを広げながら敵情視察とばかりに第1試合のグラウンドに目を向けると、そこにはあまりに一方的な試合が繰り広げられていた。

およそ私設リーグ3部所属とは思えない圧倒的な強さで、FIREBALL チームが大会初参戦のSWEET FANGチームを終始寄せつけず、10対0の大差で第一試合を勝利する。
あまりの実力差を見せ付けられ、FIREBALL チームへの戦意を喪失する一方で、SWEET FANGチームには思わずほくそ笑む、能天気な酔いどれ気分のオヤジ達。
早くも2位が確定とばかりに、迫る試合に備えるものの、この諦めと過信が、後に思わぬ試合展開を引き起こすことになる。

■1st Match Result
F I R E B A L L |2 1 2 4 1 |10
SWEET  FUNG |0 0 0 0 0 | 0

    

そうして迎えた第2試合。
遂に訪れたドリームスの記念すべき大会初戦は、前の試合で大敗を喫したばかりのSWEET FANGチームとの対戦。
既に相手の力量を見切ったかの如く、ドリームスは、毎熊を久々に守備で先発起用するなど、第3試合を見据えつつも余裕を感じさせる布陣で試合に臨んだ。

■2nd Match
= STARTING ORDER =
 1 DH / TAKEHIRO
 2 2B / IKETANI
 3 C / INAMURA
 4 LF / IHASHI
 5 P / UMEGAWA
 6 RF / MAIKUMA
 7 SS / SHIMOTASHIRO
 8 DH / OSHIMA
 9 3B / OGAHARA
10 CF / KAKUTA
11 1B / KOGA

1回表の守備に就いたドリームス。
栄えある先発マウンドには梅川が登り、なんとも言えない緊張感に包まれる中、稲村のキャッチャーミットをめがけて記念すべき第一球が投じられた…
はずが、なんと、あろうことか初球からいきなりデッドボールを与えてしまうエース梅川。
続く打者にも四球を許すと、すぐさまタイムリーヒットを打たれて、初の大会参加の余韻に浸る間もなく、瞬く間に先制を許してしまう。
しかしそこからエースの踏ん張りを見せて、なんとか2死まで漕ぎ着けると、今度はセカンド池谷が前代未聞のプレーでもって味方に追い討ちをかける。
セカンド前方に上がったなんでもない小フライを、何を思ったのか打球の行方に構うことなくプレーを放棄するセカンド池谷。
慌ててショートの下田代が棒立ちの池谷を追い越して捕球を試みるも当然間に合わず、思わぬ出塁を許してしまう。
もはや草野球の理解を超越したプレーにチームの誰もが池谷をどやしている間にも、更にヒットと梅川自らのエラーで2点を与えてしまい、初回から3点を失う苦しい立ち上がりとなってしまった。
続く2回の守りでもドリームスの狂ったリズムは間単には戻らない。
この回の先頭打者の2球目に梅川がデッドボールを与えると、続く3回には、今度は3人目の打者にデッドボールを与えてしまうという、何だか法則めいた失投が仇となり、それぞれ1点づつを失ってしまう。
一方の打撃陣も悪い流れを引き継いで、序盤2回を無得点に抑えられるなど、当初思い描いていたゲームプランには程遠い、重苦しい雰囲気で試合は進んでいった。

このままズルズルと行ってしまうのかと思われた3回裏、ようやくドリームス打線が動きだす。
5点差を追って、先頭のタケヒロが四球で出塁すると、伊橋、梅川の連続タイムリーと毎熊の内野ゴロの間に3点を返して反撃の姿勢を見せ始める。
続く4回の表、不調の梅川に代わって小河原をマウンドに送り、なんとか流れを代えようと早めの継投を試みると、今度はショート下田代が1イニングに2度も送球エラーとなるチキンプレーを披露してしまい、せっかく縮めた点差を自ら広げてしまう。
一体試合前の余裕はどこへやら、4回表が終わった時点で7対3とされると、いよいよ残されたイニングも少なくなり、敗戦の二文字がナインの脳裏にちらつきだしてきた。

そうして迎えた4回裏ドリームスの攻撃。
いよいよ後がな無くなってくると、さすがにオヤジ達の尻にも火がつき始める。
この回先頭の大島が四球で出塁すると、小河原が倒れたものの続く角田も四球で歩く、するとここから古賀、タケヒロ、池谷、稲村が怒涛の4連打を披露し、四球の伊橋を挟んで梅川もタイムリーを放つなど、なんと6者連続で出塁を果たす見事な攻撃でもって大量5点を奪い、一挙に逆転してみせた。
一方のSWEET FANGチームも負けてはいない、5回の表にすぐさま1点を返してすかさず同点に追いつき、試合序盤のワンサイドのゲーム展開から一転、激しい攻防が繰り広げられ、試合は終盤にかけて混戦の様相を呈していく。
すると、追いつかれたドリームスは、その裏の攻撃で追いすがるSWEET FANGチームを突き放す更なる猛攻を見せる。
ヒットで出た下田代と四球の大島を置いて、小河原がタイムリー2塁打を放って貴重な勝ち越し点を奪ってみせると、後続のタケヒロ、稲村にも駄目押しとなるタイムリーヒットが飛び出し、一挙に5点を奪って8対13として勝利を一機に手繰り寄せた。
最後は、小河原が相手打線を無失点に抑えたところでゲームセット。

■2nd Match Result
SWEET FANG| 3 1 1 2 1 0 | 8
D R E A M S   | 0 0 3 5 5 × |13
※詳しい試合結果はウェブスコア

ドリームスが大会初参加、初勝利を見事に飾って、第3試合に優勝の望みを残して終えた。
一方、敗れたSWEET FANGチームはこれで2戦2敗となり、残念ながら大会3位が確定している。
お互い死力を尽くして闘ったベストバウトではあったが、はっきりと明暗が分かれる第2試合となった。

敗色濃厚なゲーム展開から、苦戦の末に見事勝利を収めたドリームス。
序盤は、合わないマウンドに加えて、守備陣にも足を引っ張られるなど、先発梅川の苦しいピッチングがそのままドリームスの苦戦へと繋がってしまった。
特に、初回の守備放棄とも受け取れるセカンド池谷のプレーが、チームを一層追い詰める形となった。
更にこの試合で池谷は、2塁走者だった時に、四球と勘違いしてサードまで悠然と歩いて三盗を果たすなど、グラウンドを混乱に陥れる、奇想天外なプレーも披露しており、良くも悪くも会場を沸かせていた。
まぁそれ以前に、第1試合を見て芽生えた余裕が、苦戦を招いたそもそもの原因だと言ってしまえばそれまでなのだが…
一方中盤以降は、ドリームスらしい攻撃が見られるようになっていった。
1番指名打者に入ったタケヒロは、2安打2盗塁3打点と起用に応える活躍を披露し、古賀も足の怪我を押しながら懸命のプレーで見事実戦復帰を果たしてみせ、何より今シーズン貧打に喘いでいたドリームス打線に十八番の集中打が飛び出すなど、光明を見い出すシーンも少なくなかった。

   

   
小田急相模原駅の商店街を気ままに散策していた釣り人

   


この試合では、何かとお騒がせの池谷選手
   

これでドリームスは、続いて行われる第3試合で、圧倒的な強さを誇るFIREBALL チームと優勝を懸けて闘うことになる。
第3試合の開始までに残された時間は僅かに20分間。
猛打で逆転勝ちを収めた勢いそのままのに、あわよくば優勝を狙いたいところだが、ふとベンチに視線を向けると、そこには、アザラシの群れの如く、既に第2試合で全力を使い果たし、ガス欠を起こして無残にも横たわるオヤジ達の姿があった。
誰の目にも、優勝の目は明らかに無さそうな状況なのだが、この後、アザラシ達は、オヤジの意地とプライドを懸けた懸命の闘いを繰り広げることになる。

第3回KAC-CUP(後編) 対FIREBALL>>

   

Next Schedule  ~

= J-CUP =
DATE : 2011/06/25(sat)
TIME : 15:00~17:00
PLACE : Futagotamagawa Field at Shibuyaku side D
vs JASRAC

   

DATE : 2011/07/16(sat)
TIME : 15:00~17:00
PLACE : Futagotamagawa Field at Shibuyaku side E

   

   

  

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