Archive for the ‘グランド情報’ Category.

本日の合同練習、決行!

本日、19時からの合同練習は予定通りに行います。
中止と思ってアクセスしてきたそこのアナタ!
今すぐ、世田谷公園へ向かえ!

  

~ Today’s  Schedule ~

DATE : 2013/10/05(sat)
TIME : 19:00~21:00
PLACE : Setagaya Park
Joint Training

   

~ Next  Schedule ~

   DATE : 2013/10/12(sat)
TIME : 11:00~13:00
PLACE : Futagotamagawa Field at Shibuyaku side E
vs SUNKING

  

  

  

8月31日(土)対ソケッツ戦

2連勝で迎えた今季4戦目は、昨年12月に小雨降りしきる極寒の中でのシーズン最終戦で敗戦を喫しているソケッツチームとの対戦。
あれから8ヶ月が過ぎ、ほとんどドーピングに近い助っ人補強でもって、見違えるチームとなりつつあるドリームスにとっては、まさにその進化を推し量るに相応しい相手ともいえる。
あのゲリラ雷雨以来となる羽根木公園に集まったナイン達は、チーム初の3連勝?をかけて、その実力を証明する戦いに挑む!

すると、プレイボール直前になって、稲村GM兼監督がある異変に気付く。

ん?
もしかして、先発ピッチャーがまだグランドに来ていない?!

前回の好投を受けて、この試合の先発を託そうと考えていた、アラフォー投手こと小河原の姿がどこにも見当たらないのだ。
慌てて携帯を手に行方を捜す稲村。
やがて電話が繋がると、先発投手の呑気な声が稲村の耳に響いてきた。

稲村:「小河原さん、今どこですか!?」
小河原:「ん?今小田急線乗ってるよ~♪ マイクマン来れないってさ~」

稲村:「なにしてるんですか、もう試合始まりますよっ!」
小河原:「じぇじぇじぇ???…!!!」

稲村は悟った。
このオヤジ、本気で時間を間違えてる…

一方、小田急線の車内で、携帯を片手に茫然と立ち尽くすアラフォー投手。
試合時間と時刻表を何度も確認したはずなのに…
なぜ、俺は1時間遅れの電車に乗っているのだろう?

いやはや、思い込みとは恐ろしいものだ。
この時小河原は、ニュースでよく目にする、高速道路を逆走するお爺ちゃんドライバーの気持ちが、なんとなく判ったような気がした。

もちろん、小河原の到着を待たずに試合は開始。
して結果は、12対2でドリームスが見事3連勝を飾っている。
毎度のことながら、助っ人選手達の活躍に助けられての勝利だったのだが、
彼らの活躍のどさくさに紛れて、タケヒロがランニングホームランを放てば、遅れて来たお爺ちゃん投手も、しれっと好投してみせるなど、チームの歯車が噛み合っての快勝となった。 

=お詫び=
本紙記者の現場到着が遅れたことにより取材活動に支障をきたした為、試合レポートが無いも同然になったことを、この場をお借りしてお詫びいたします。
以後、取材時間の厳守に努めてまいります。

尚この日、初の助っ人参加で、歯車が噛み合いそうもないプレーを披露していた、なんちゃってマキタスポーツことマキタ選手のドリームスへの入団が急遽決定している。
初めてグランドに降り立ったにも関わらず、試合後にはドリームス史上最速のスピード入団を果たすことになったマキタ選手、かつてテニスのインストラクターをしていた経歴を持ち、趣味はゴルフで、今はバリバリの無職という、いかにもドリームスらしい潜在能力の高さを感じさせる選手だ。
とはいえ、新生ドリームスの戦力が整いつつある今、果たしてチーム内でのポジションが築けるのかどうか、彼の再就職と併せて、その行く末を暖かく見守っていきたい。

   


この日の為に、ドンキホーテで新調してきたマキタ選手のグローブ。ズバリ1980円!

  

試合終了後、場所を三宿に移して行われた串カツトレーニングでは、女性ファン数名(巨乳秘書含む)の飛び入り参加もあって、いつになく賑やかな雰囲気に包まれる中、池谷の選手名をチ○カスに変更することが全会一致で決まるなど、下衆さに磨きがかかったトレーニングが行われた。
尚、ホームランを放って気をよくしていたタケヒロの提案で、チーム名を「青空ドリームス」から「あまちゃんドリームス」へ変更したいとする熱いプレゼンテーションもあったが、トレーニングに参加していた女性ファンに冷たくあしらわれ、あっさりと見送られている。

ということで、恐らくはチーム史上初となる3連勝を飾り、勢いが止まることを知らない青空ドリームス。
加えて、久しぶりとなる新入団選手も現れ、更なるチーム内の活性が図られることで、次戦以降の期待もますます高まっていきそうだ。
一方、事実上リタイア状態となっている角田、大島、古賀らの重鎮選手達の動向も気になるところだが、今回、巨乳秘書の女性ファン獲得を達成したことで、彼らの下半身に何らかの反応が見られる可能性もあり、次戦以降での重チン選手達の動きにも、目が離せそうもない?

  

~ Next Schedule ~

= Plan 1=
DATE : 2013/10/05(sat)
TIME : 19:00~21:00
PLACE : Setagaya Park
   

= Plan 2 =
DATE : 2013/10/12(sat)
TIME : 11:00~13:00
PLACE : Futagotamagawa Field at Shibuyaku side E
vs SUNKING

  

  

  

嵐を呼ぶ勝利? 7月27日(土)対日本コロムビア戦

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稲村GMの助っ人補強策が実り、開幕戦をドリームスらしからぬロースコアによる引き分けとして迎えた今季第2戦。
この試合からは、更に強力な助っ人選手がチームに加わり、初対戦となる日本コロムビアチームを相手に今季初勝利を目指す。
して、その助っ人選手の名は…

   

  

  

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ブライアン!

そう、今から7年前に.786という驚異的な打率で首位打者を獲得し、サードを守っては、ファーストを震え上がらせる強肩、好守でもって、敵味方関係なく本場のプレーで圧倒した、あの助っ人外国人選手が再びドリームスに帰ってきたのだ。
惜しまれながらチームを退団した後アメリカに帰国し、事実上現役を引退していたのだが、今回、再び日本の地を踏むことになり、見事、現役復帰を果たして青空ドリームスへの再入団が決まったのだ。
そんな強力布陣でもって、今季2戦目を戦う青空ドリームス。
果たして、その結果は?!

  

  

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見事、10対4でドリームスの勝利。
しかも、驚くこと無かれ、久々の先発マウンドとなった小河原が、強力助っ人陣の堅守にも支えられながら、なんと6回4失点の完投勝利を収めるというおまけまで付いてきた(笑)
本人にとっては、もはや、いつ以来となるのか定かでない投手としての勝ち星を、なんちゃって野球人生初の完投で見事に飾ってみせたのだ。
一方、打線の方も、甲子園常連校でレギュラー経験のある相手投手を打ち崩すなど、これまでにない活気が見られ、音楽業界で最強のリーグと言われるドーナッツリーグに参戦している実力者チームを相手に、開幕戦に続いて、まったくもってドリームスらしくない試合運びで勝利してみせた。

  

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新GMの助っ人補強策の前に、生き残りをかけてスコアラーへの転身を図る久保田?

   

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試合後、まさに会心の一戦が終わり、一刻も早く勝利の美酒に酔いしれるべく身支度を整えるドリームスナイン。
一方、ベンチ裏には、居酒屋でのヒーローインタビューを心待ちにしながら、満身創痍の体をいたわるようにゆっくりと着替えを行う小河原の姿も。
ところが、そんな、ありえない勝ちっぷりに沸くドリームスナインの前に、最後の最後でドリームスらしい展開が訪れる。

  

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試合終了と同時に、辺りが急に暗くなる…

  

それまで、爽やかな夏風に揺られていた羽根木公園の木々が突如大きく舞い始め、辺りに突風が吹き荒れだす。
すると、夕焼け雲だった空には、真っ黒な暗雲がたち込め、瞬く間にグラウンドが闇に包まれるのと同時に、辺り一帯に雷鳴が響き渡り、遂には大粒の雨が地面を叩き始めるのだった。
でもって、それを横目に、慌てて猛ダッシュで着替えるアラフォー勝利投手。

  

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青ドリの勝利が決まった頃、某花火大会を中止に追い込んだ巨大な雷雲が東京を襲う!

  

文字通り、風雲急を告げる事態に、急いで着替えを済まして小河原がグランド脇で待ち受けるナインの元へと駆けつけると、もうそこには、チームメイトはおろか誰一人の姿も無かった。
まさに、ありえないアラフォー親父の力投が嵐を呼んでしまったのか、滅多に起きないことなんてするもんじゃぁない。
こうして、スポットライトを浴びながらお立ち台に登るはずが、一転、雷光に照らされながら無人の公園に一人佇むオヤジの姿だけを残して、青空ドリームスのシーズン初勝利の一戦は、嵐のような雷雨でもって幕を閉じることとなった。

  

 

~ Next Schedule ~

DATE : 2013/09/16(mon)
TIME : 19:00~21:00
PLACE : Setagaya Park

 

DATE : 2013/09/22(sun)
TIME : 19:00~21:00
PLACE : Setagaya Park

  

  

  

新GMの入籍が発覚!

今シーズンから、前任のなりすましGMに成り代わって、その職責を果たしている稲村新GMだが、なんと、この春に極秘入籍していたことが本紙の取材によって明らかになった。
試合後に行われるミーティングで、チームの勝率や自身の打率よりも、マイホームのローン金利の利率に高い興味を示す稲村に対して、不審に思った本紙記者が追及したことで発覚。
今シーズン、にわかにチームスケジュールの充実振りが伺えるのも、そういった稲村の私生活の変化が、GMとしてのモチベーションを高めることに繋がっていると思われる。
尚、球団としては、新GMの入籍を祝して、プロテクターかビヨンドマックスの購入を検討しているとのこと。
ただし、その購入資金の捻出には、チームの運営資金を巡る一連の不正経理疑惑?を解明する必要もあることから、結局のところ、GMとしての手腕が問われることにもなりそうだ。


入籍していたことが発覚した稲村新ジェネラルマネージャー

  

一方、チームのセックスシンボルとして今なお君臨し続ける毎熊だが、ここへきて身辺整理を図り、随分と下半身が身軽になったことが明かになった。
冷え切った日中関係の改善を図るべく、日々、中国語系のSNSサイトを駆使しながら、親善大使として、文字通り日中を股にかける友好活動にいそしんでいるとみられている。
パンダ外交ならぬ、バイアグラ外交でもって、グランド内外での活躍に期待したいところだ。

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日中外交を裏で支える男。まさに歩く尖閣諸島こと毎熊選手

 

ようやく開幕!

  
6月29日の土曜日、初夏とは思えない強い日差しの下で行われた遅ればせながらの今季開幕戦は、らしくない結果に終わった。

シーズン初戦、マンハッタンレコーズのプレーヤーを中心とした4名の助っ人選手を加えて開幕ゲームを戦ったドリームス。
対戦相手となるJASRACチームには、これまで著作権使用料のみならず、何度も勝ち星まで差し出していただけに、少しでも取り返そうと、並々ならぬ意気込みで臨んだ試合であったが、相手投手の力強いピッチングの前に為す術もなく、ただただ凡退を繰り返すしかないドリームス打線。
一方の守備では、助っ人選手の力投、堅守による活躍もあってJASRAC打線を封じると、なんと両チーム6回までスコアボードに「0」が並ぶという、これまで経験したことのないゲーム展開で試合が進む。
でもって、なんとも居心地の悪さを隠し切れないドリームスナイン(笑)

  

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下半身が軽やかになった毎熊中国大使

  

そうして迎えた、後の無い7回表、ドリームスの攻撃。
結局チャンスらしい場面も作ることが出来ず、無得点のまま攻撃を終えたことで、開幕戦勝利の目が消える中、裏の守りに入る。
すると、7回の裏、ついにJASRACチームにタイムリーヒットを許すこととなり、まさに万事休す!あえなくサヨナラ負けを喫したかに思えたのだが…
なんと、あまりの早いイニング消化に、8回の攻防に突入することとなり、一転、サヨナラ負けを免れることに。

すると、8回表にドリームスが遂に1点を奪って、試合を振り出しに戻す粘りをみせる。
いやはや、草野球でも滅多に見られない、ロースコアでの接戦となったこの試合、結局、8回裏、JASRACの攻撃も無得点に終わったことで、遅れてきてやってきたシーズン開幕戦は、ドリームスらしからぬ1対1の引き分けで、ゲームセットを迎えることとなった。

  

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まさに、ドリームスが戦ったとは思えないスコアボードの数字に、我が目を疑うナインだったが、それもそのはずで、JASRAC打線を見事1失点に抑えた力投や、守備機会のほとんどをそつなくこなす、助っ人メンバーによってもたらされた結果でもあり、改めて、投手を中心とした守備力の重要性を痛感させられる試合だったとも言えそうだ。

それでも、前回、珍しく観戦に訪れた家族の目前で動揺を隠せず凡プレーを連発していた赤堀が、この試合では、外野守備でスライディングキャッチを試みて大ファインプレーを決めてみせれば、バッティングでも相手好投手からヒットを放つ(止めたバットに当たる?)など、プレッシャーから開放されたのか、はつらつとしたプレーを披露しグランドを沸かせていた。
その他、初めてグランドに愛娘を連れてきた久保田も、内野ゴロ、2三振を喫して、いつもと変わらぬ実力を発揮するなど、随所でドリームスらしい一幕を覗かせる場面も見られた。

  

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助っ人選手とプレッシャーから解き放たれた赤堀選手の活躍が目立った試合だった。

  

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安定感抜群の打撃パフォーマンスを披露する父親と、それを見守る愛娘

  


ドリームスらしからぬスコアボードを記念にカメラに納める下田代選手。この後、審判に打撃フォームを誉められ、思わず、にやけていた。

  

チームは、今日行われた練習を皮切りに、2週連続で試合を控えるなど、充実したサマーシーズンを迎えることとなっており、ファンとしては、一刻も早いシーズン初勝利の報が待たれる。

  

~ Next Schedule ~

DATE : 2013/07/21(sun)
TIME : 15:00~17:00
PLACE : Futagotamagawa Field at Shibuyaku side B
※Training

  

DATE : 2013/07/27(sat)
TIME : 17:00~19:00
PLACE : Setagaya Hanegi Park
vs Nippon Columbia

  

DATE : 2013/08/03(sat)
TIME : 17:00~19:00
PLACE : Sports Ground at Suginami Shimotakaido side A
vs Warner Music Japan

  

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またも雨天中止

降雨によるグランドコンディション不良の為、本日の試合は中止となりました。
ということで、未だ開幕できず…
果たして、青空ドリームスの春は、いつ訪れるのだろうか?
次回のなりすましメールを待て!

    

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12月15日(土)対ソケッツ戦 2012年シーズン最終戦

2012年シーズンの締めくくりとなる最終戦が、終始、体の震えが止まらない壮絶な試合になろうとは、果たして誰が予想出来たであろうか…
否、試合前から誰でも充分に予想できた?

試合前夜、星のエントリーで辛うじて9人が揃うことになったドリームス。
しかし、その時点で、天気予報の降水確率が指し示していた数字は、試合開催がなんとも微妙な50%。
実際、朝から断続的な降雨に見舞われ、気温も10度を下回るという、草野球を行うにはあまりに酷なコンディションで試合当日を迎えることとなった。

そんな空気を読んでか、柳澤マネージャーがドタキャンとも受け取れる?ウェブスケジュールのエントリーを試合直前こっそり書き換えてみせれば、新GMと噂される稲村やなんちゃって小河原監督の元には、選手達や果ては審判までもが、相次いで中止ですよね?的な問い合わせをしてくるなど、もはや試合開催は困難な状況かに思われた。
しかし、ある一人のドリーマーの最終戦にかける想いが、そんなチームを試合開催へと突き動かすことになる。

試合開始の3時間前となる午前10時、ほとんどの選手達が身支度をためらっている中、降りしきる小雨をものともせず、一人、千葉の柏から二子玉川へと向かう、ある男の姿があった。
その男の名は赤堀。
度重なる脱臼を克服して、今シーズン見事復活を果たしたあの選手だ。
と、ここで思い起こしてみて欲しい。
丁度1年前にも同じような状況で急遽中止になった最終戦のことを。
そしてあの時、中止を知らずに無人のグランドで一人佇む赤堀の姿があったことを。
あの忌まわしい記憶が再び脳裏に蘇る中、柏という地がそうさせるのか、チームの誰よりも早く二子玉川を目指す決断を下した赤堀。
文字通り、後戻りの出来ない戦いに出掛けんとする男を前にして、稲村と小河原は、今更中止と言い出す事など出来る筈も無かった。

かくして、みぞれにもなろうかという小雨が降りしきる中、足取りの重いドリーマー達とドタキャンし損なったマネージャーがグランドに姿を見せると、2012年シーズン最後となる試合が始まった。

  

  

最終戦の対戦相手となる「ソケッツ」チームは、前回ドリームスの助っ人として参加してくれた桜井選手の会社関係のチームで、結成間もない、まだ勝利の味を知らないフレッシュなチームだ。
しかも今戦は、最近、秘密主義が目に余る角田GMに変わって、GM就任が噂される稲村の手腕によって実現した試合でもあり、勝利の行方いかんによっては、いよいよ世代交代も現実味を帯びてくる重要な一戦でもあるのだ。
ましてや、新興チームが相手なだけに、キャリアに勝るドリームスが優位との戦前の予想もあってか、新GM誕生はもはや決定的かに思われた。
しかし、そういったチーム事情やアドバンテージも、この試合に限ってはなんの効力もないことを、ドリームスは嫌というほど思い知ることになる。
雨が降りしきる人影もまばらな河川敷のグランドで、両選手達が白い息を吐きながら懸命に体を暖めて試合の準備が整うと、程なくして審判のプレイボールのコールが雨音を遮るように響き渡った。

  

  = STARTING ORDER =

  1 LF / Iketani
  2 C  / Inamura
  3 SS / Ihashi
  4 2B / Akahori
  5 CF / Shimotashiro
  6 3B / Umegawa
  7 RF / Kubota
  8 P  / Ogahara
  9 1B / Hoshi

  

初回先攻はドリームス。
久々に戦列に加わった池谷が、しっかりとした足取りで先頭打者として打席に向かう。
…ん?
しっかりとした足取りで?!
そう、池谷といえば、近年は、ドタキャンキングの名を欲しいままに、めっきりグランドでその声を響かせることも少なくなり、たまにグランドに現れたかと思えば、真っ赤な目をして千鳥足で打席向かう姿しか見せたことのなかったあの男が、あろうことか、澄んだ眼差しで真っ直ぐ打席へと向かわんとするではないか。
前夜、仕事を終えると、日課となっているネオン街ルートを素通りして帰宅したという、まさにナインの誰もが耳を疑うこの男の行動が、最終戦に雨を降らせたといっても過言ではないのだが、そんな男の未だかつて無い意気込みに、ネオン街のオネエチャンではなく、草野球の女神が微笑んでみせるのだった。
雨でぬかるむ足元をものともせず、バットを振り抜いた池谷の当たりは、なんとレフト前への鋭いヒットとなり、ベンチで凍えていたドリーマー達も、まさかの当たりに一瞬にして盛り上がりを見せる。
そのまま勢いに乗ってか稲村もヒットで続くと、相手投手の制球難もあって、四死球による押し出しで初回から2点を先制してみせるドリームス。
更に、その裏の守りでは、小河原が無失点の立ち上がりをみせ、続く2回表の攻撃でも四球を絡めて1点を奪うなど、試合序盤はドリームスペースの展開で進んでいった。

  


初回、先頭打者でいきなり目の覚めるような当たりを放つ池谷選手

  

ドリームスが優勢のままゲームが進むかと思われた2回裏の守り。
相手チーム以外の大敵が、突如ドリームス守備陣の前に立ちはだかることになる。
試合前から降り続く雨は一向に止む気配を見せず、グランドのコンディョンが悪化の一途を辿ると、やがて、マウンドが足の踏み場も無いほどにぬかるんでしまい、泥まみれの中、もがくように投球を続ける小河原。
しかし、そんな小河原の必死のピッチングも、審判の判定はことごとくボールとなり、あっという間に塁上を賑わせてしまう。
それでも、たまに入るストライクで、相手打者を辛うじて打ち取ってみせると、今度は、雨で体が完全に冷え切ってしまった野手陣の固い動きが、エラーやヒットを誘発し、ただでさえ無いチームのリズムが、みるみると失われていくのだった。
こうして守っている時間が長引いていく間にも、グランドコンディションは益々悪化し、選手達の動きも一層鈍くなるという悪循環の連鎖の前に、為す術を無くすオヤジ達。
結局、この回だけで、なんと大量11点もの失点を献上し、あっさり逆転を許してしまう。

  


ボールやスパイクがあっという間に泥まみれに

  

よもやの大差をつけられ、一気に敗色ムードが漂う中、8点差を追ってのドリームス3回表の攻撃が始まる。
すると今度は、ドリームスの守備を苦しめたグランドコンディションが、一転してドリームス打線に味方する。
もはや田んぼのようになってしまったマウンドに、同じように相手投手も苦投を強いられると、いきなりの3連続四球でドリームスにもチャンスが訪れ、この絶好の場面で、今日だけは、やけにボールが止まって見えてしまう池谷が打席に入る。
すると、ここでも会心のヒットを飛ばして、ランナーをホームに迎え入れチームを勢いに乗せると、その後、赤堀、下田代、梅川の3連打が飛び出すなどして、なんと一挙に7点を奪い返して、見事1点差にまで詰め寄ってみせるのだった。

  


あろうことか、ドタキャンを画策していた?柳澤マネージャー

   

  

その裏、ぬかるんだマウンドでむち打ちを起こしてしまった小河原に変わって梅川がマウンドに登って好リリーフをみせると、逆転の期待が掛かる4回表ドリームスの攻撃に突入する。
すると、一死後、この日絶好調の池谷が、今度は粘って四球を選んでみせクリーンアップに望みを託すと、ここで迎えるは、稲村、伊橋のクリーンアップコンビ。
しかし、絶好の場面で、両バットに逆転の一打が期待されたものの、残念ながら快音が聞かれることはなく、この回の攻撃を無得点で終えることとなった。
結局、試合は、その裏に梅川がソケッツ打線に掴まってしまうと、そのままタイムアップを迎えてあえなくゲームセット。
まさに、文字通りの泥試合の様相を呈した最終戦は、ドリームの敗戦でもって2012年シーズンの幕が降ろされた。

  

 DREAMS | 2   1 7 0 |10
 SOCKETS| 0 11 0 × |11
 ※詳しい成績・結果はコチラで 

 


2安打2四球の大活躍に、ボールが止まって見えて仕方がなかった池谷選手

  


泥まみれのユニフォームが、GM就任への意気込みを物語っている?

  

激闘の末、またも勝利が叶わなかった青空ドリームス。
ところが、そんな負けを喫したばかりにも関わらず、一様にほっとした表情を浮かべるドリーマー達の姿が…
それもそのはずで、帽子のつばからは雨が滴り落ち、スパイクは泥にまみれ、雨で濡れた冷たいユニフォームに身を包む選手達。そんな彼らにとっては、負けた悔しさよりも、苦行から開放されたかのような安堵感が上回る、良くも悪くもメモリアルな一戦でしかなかったのだ。
ただし、一人、晴れやかな表情でユニフォームを着替える男の姿が見られた。

   


試合終了後、疲労感漂うベンチの中で、ただ一人ご機嫌な様子のしらふのオッサン

  

これで1勝5敗となり、今シーズンも負け越しで終えることになった青空ドリームス。
この日の試合もそうであったように、試合序盤は拮抗した展開を見せるものの、中盤以降になると相手に引き離され、大差で負けるパターンが目立つようになってきたのが、なんとも気掛かりだ。
チームの高齢化やマンネリ化が進み、年々、スタミナや集中力の衰えが目立つようになってきたことが主な要因であると考えられ、この先、GMの交代も含めた、何かしらのカンフル剤を注入しがならチームの浮上を図っていくのか、それとも、ありのままを受け入れ、オヤジの悲哀を背負ったチームとして生き続けていくのか、大きな決断を迫られる2013年シーズンが待っているのかもしれない。
尚、試合後、選手達は、今シーズンを締めくくるアルコールトレーニングを行うべく、いつもの専用施設に直行する予定だったが、泥だらけになった選手達のコンディションを考慮し、冷え切った体にも高いトレーニング効果が得られる、これまでにない新たなトレーニング施設を急遽利用することとなり、場所を移動して、シーズン最後となるアルコールトレーニングが行われた。
本紙取材によって、その新しいトレーニング施設の情報を入手することが出来たので、本紙読者にだけその一部を特別に公開したい。

  

 
溝口付近にあると思われる新トレーニング施設の入り口

  


裸の付き合いで、結束力を高める効果が得られるとするトレーニングルーム

 


しかも、源泉かけ流しのようだ…

溝口温泉 喜楽里

  

この施設の主な特徴として、互いに全裸をさらけ出すことによって、チームの結束力を強めるトレーニング効果があるとされており、実際、ボーイズラブまで発展したかどうかは定かではないが、選手達は、冷え切った体を存分に暖め、一様にリラックスした表情を浮かべながら、後のアルコールトレーニングに備える様子が見られた。
また、選手達が所有しているバットのメンテナンスも行える設備が整っていることから、中には、自慢のバットをサウナと水風呂を用いて、更なるパワーアップを試みる選手の姿もあった。
尚、唯一マネージャーに限っては、池谷の発した「俺たちチームメイトだろ!」の声も届かず、残念ながら、すっぴんをさらけ出すことはおろか、全裸での合同トレーニングを拒否していたことがわかった。
ただし、すっぴんをさらけ出すことによって、むしろチームの士気を下げていた可能性も否定できないことから、懸命の判断であったと言えるのかもしれない。
いずれにしろ、柳澤マネージャーには、この人にならすっぴんでもすっぽんぽんでも晒しても構わないと思える、新人選手のスカウト活動に全精力を傾け、チームの一員としての自覚を、是非とも示して欲しいところだ。

  


同施設内でのアルコールトレーニングの様子。写真手前は別室ですっぽんぽんにはなったものの、すっぴんにはならなかったマネージャーの姿も

   

ということで、まるで罰ゲームかのような最終戦から一転、思いもよらぬトレーニング施設で、充実した時間を過ごし、文字通り一年の垢を落とすこととなったドリームスナインであった。
果たして、2013年シーズンは青空ドリームスにとって、どんな一年となるのであろうか。
本紙では、その行く末を、引き続き追いかけていきたい。

 

 

  

2012年シーズン個人タイトルが決定!

   

最終戦の終了を以って、2012年シーズンの個人成績が確定し、各部門のランキングが決定した。
各タイトルは、下記ご覧の通り。

  

 ■打率
  ①赤堀 .571
  ②稲村 .385
  ③小河原 .375

 ■打点
  ①伊橋 9打点
  ②小河原 6打点
  ③篠崎 5打点 ※参考記録

 ■本塁打
  ①伊橋 1本
  ①篠崎 1本 ※参考記録

 ■最多安打
  小河原 6安打

 ■最高出塁率
  古賀 .750

 ■最多盗塁
  下田代 3盗塁

 ■最多三振
  タケヒロ 6三振

 ■カワハギ
  大島 船中3位

  

打率部門は、度重なるケガを乗り越えて、赤堀が復帰早々に見事首位打者を獲得した。
長きに渡るリハビリによって、チーム内や家庭内での居場所を失っていたが、最終戦で見せた想いが通じたのか、リーディングヒッターという居場所を自らのバットで掴んだみせた格好だ。
一方、打点、本塁打部門では、クリーアップの一翼を担う伊橋が、実力を発揮して見事2冠を達成。
ちなみに、今シーズン、1試合のスポット参戦を果たした篠崎が、乱打戦の利を活かして、スッキリでは無く、ちゃっかりと両部門の上位に規定打席未達ながらランクインを果たしている。
その他、小河原が地味に安定した成績を残して最多安打を獲得すれば、最高出塁率には、意外にも古賀が手中に収めている。
僅か出場2試合にも関わらず5四球も選んでいることが奏効したようで、相手マウンドを制する威圧感は、今尚、健在であることを証明してみせた。
近年は風格も増し、加えて伊勢崎町付近に活動拠点を移すなど、着実にその勢力を伸ばしてきており、かつて鉄砲玉と呼ばれた面影は、もはや過去のものになったと言えそうだ。
以下、盗塁王には、私生活を生き急ぐかの如く塁上も駆け抜けた下田代が獲得し、三振王には、空振りよりもライトゴロの印象しか残らなかったタケヒロが見事に輝いている。
尚、カワハギ東京湾大会に代表選手として出場した大島が、船中3位の成績を残している。

  


船中3位の成績を収め表彰される大島選手

  

更に詳しい個人成績はコチラを参照いただくとして、残念な成績を残した選手にも一言触れておきたい。
今シーズンは、稲村の台頭や赤堀の復活など、中堅選手に明るい話題があった一方で、長らくチームを引っ張ってきたベテラン選手達の凋落が目立つシーズンでもあった。
規定打席に達した中では、角田の2安打を筆頭に、大島、久保田に至っては僅かに1安打でシーズンを終えるなど、彼らの低迷が、そのままチームの低迷に繋がったと言っても過言ではない。
特に、角田GMに至っては、その不安定なキャラクター設定が、もはやチームの理解を超え始めてきており、一体どこへ向かおうとしているのか、なんらかの説明を求める声は日増しに大きくなってきている。
いずれにしろ、オヤジ達にとって厳しい世の中になってきたことだけは間違いないが、ここはチーム一丸となって、オヤジの楽園を築くべく、2013年シーズンも突き進んで行くことを期待したい。

  


果たして、この男は一体どこに向かおうとしてるのだろうか?

  

  
~ Next Schedule ~

= 2013 SEASON OPENING =
DATE : 2013/03/02(sat)
TIME : 11:00~13:00
PLACE : Futagotamagawa Field at Shibuyaku side D

&

= 第1回 チキチキそれでもWBCチケットをお買いますー? =
TIME : 19:00~Last
PLACE : Kraoke no Tetsujin at Jyuugaoka

  

  

  

9月29日(土) 対恵比寿アタック戦

シーズン後半の初戦が雨で流れたこともあり、実に3ヶ月ぶりとなる実戦を迎えようとする青空ドリームス。
ところが、試合日が近づくにつれ、あろうことか、なんと二つの台風が日本列島に接近し、試合開催はほとんど不可能だと思われて迎えた週末の土曜日。
久々の参加となった尊師毎熊のお力なのか、はたまた、マネージャー業を投げ出して柳澤が行方をくらましたことで、すっかり呪いが解けてしまったからなのか、まさに二つの台風の間を縫うようにして、奇跡的ともいえる青空が聖地二子玉川の上空に広がり、これ以上無いコンディションで試合が行われることとなった。

この日の対戦は、前回、駐車場の閉門時間が気になり、試合どころではなくなった審判の強制終了によって、ドリームスの反撃が幻のままに終わり、あえなく敗戦を喫した相手でもある、恵比寿アタックチームの皆さん。
ドリームスと同じく音楽業界出身のチームながら、ドリームスよりも遥かに長い活動歴を誇り、百戦練磨の実力者を揃えたチームだ。
とはいえ、いかなる実力差があろうとも、同じオヤジ同士の戦いに、試合前から勝負を諦める訳にはいかない。
今回は、色々持っている?ドリーマー達も出場することから、試合終了まで目を逸らすことが出来ない試合になりそうだ。
そんな青空ドリームスの先発メンバーはご覧の通り。

  = STARTING ORDER =

  1 1B / Takehiro
  2 C  / Inamura
  3 2B / Akahori
  4 SS / Ihashi
  5 3B / Ogahara
  6 RF / Maikuma
  7 DH / Kubota
  8 P  / Umegawa
  9 CF / Oshima
  10 LF / Nozaki

欠場の下田代に代わって、道具係を臨時で引き継いだ毎熊が先発出場を果たしている。
尖閣問題など、どこ吹く風とばかりに、夜の日中友好活動と同様に、敵味方関係なくグランドを翻弄するプレーが飛び出すのか注目が集まる。
更にこの試合は、度重なる肩の脱臼から、手術、長期リハビリを経て、ケガからの復活を狙う赤堀の復帰初戦にもなっており、チームとしても勝利で祝いたいところだ。
かくして、台風の合間で季節外れの強い日差しが照りつける中、遅ればせながらのシーズン後半戦がいよいよ始まった。

初回表、守りに着くドリームス。
先発のマウンドには、この日、グランドデビューを果たした愛息「秀平(ヒデヘイ)」の前で、なんとしても父親の存在感を見せつけたいとする梅川が登り、恵比寿アタックの攻撃を迎え撃つ。
ところが、いざ試合が始まってみると、3ヶ月ぶりの実戦ということもあってか、ただでさえゲーム感の無いドリームスナインに浮き足立ったプレーが続出し、四球やエラーに相手のヒットが重なり、いきなり4点を失ってしまう。

一方その裏、ドリームスの攻撃。
先頭のタケヒロが、相手先発投手の華麗なフォームから繰り出される速球を、ものの見事にライト前へと鋭く打ち返し、いきなり反撃ののろしを上げてみせる。
まさに劣勢を跳ね返さんとする当たりに、一気に湧き上がるドリームスベンチ。
ところが、さぁ反撃開始!とナインが盛り上がったその瞬間!一瞬にして歓声が悲鳴へと変わる出来事が訪れる。
  

 
先制された初回裏、先頭打者でいきなり鋭い当たりをライト前に放ってみせるタケヒロ選手
  

鋭い当たりにドリームスベンチが歓喜に包まれる中、打感の余韻に浸りながら、1塁に向かって悠々と走り出すタケヒロ。
バットから放たれた打球は、転々と一直線にライトへ向かって転がっていく。
と、その瞬間、チームの指示で前身守備をしていた相手ライトが、俊敏な動きでもってボールすくい上げる。
それを見て、慌てて必死に走り出すタケヒロ。
そして、素早くライトからファーストに送られるボール。
グランドの誰もが息を飲んだその瞬間…
「アウト!」と審判のコールが響き渡った。

なんと、先頭打者の鋭い当たりが、まさかのライトゴロ(笑)
そう、草野球の中でも屈辱的と言われる、あのライトゴロ。
ドリームスベンチが全員ずっこける中、1塁キャンパスの向こうで、力無くうな垂れるタケヒロの姿があった。

まさに、誰も予想だにしない先頭打者のライトゴロで、いきなり出鼻を挫かれてしまったドリームス。
それでも、気を落とす事無く反撃を開始する。
ざわついたベンチを他所に、続く2番の稲村が死球を受けて1塁に歩くと、今度は、この日の試合を誰よりも強い想いで迎えていた赤堀が打席へと向かう。

前身チームのファイヤースターター時代には、4番で捕手を務め、主軸選手として、チームに欠かせない活躍を見せていた赤堀。
そのまま栄光の道を突き進むかと思われていた矢先、とある試合前のキャッチボールで左肩を脱臼してしまうと、そこからが苦難の日々の始まりだった。
治りかけたのも束の間、後の試合中にクロスプレーで再び肩を脱臼すると、しまいには寝返りですら肩が外れる程に悪化。
もはや満足なプレイが出来ない状態に、チーム内だけでなく家庭内?でもポジションを失い、絶望の淵にまで追いやられてしまう。
それでも、決して野球を諦める事無く、再びグランドに立つ日を信じて肩の手術を決断すると、その後の苦しいリハビリを乗り越えて、遂に、この試合で再びグランドに戻ってきてくれたのだ。

そんな赤堀の登場に、復帰を待ち望んでいたドリームスナインが、拍手と歓声でかつての4番をバッターボックスへと送り出す。
そして、万感の想いを胸に抱いて打席に入る赤堀。
果たして、復帰を自らのバットで飾ることができるのか?!
相手投手が投球動作に入り、赤堀のバットにベンチの視線が注がれると、次の瞬間、またしても一瞬にして歓声が悲鳴へと変わる出来事が訪れる。
  


見事、ケガからの復帰を果たした赤堀選手
  

チームの声援を背中に受け、やや緊張の面持ちで赤堀が打席に入って構えると、早速、相手投手が鋭いストレートを投じる。
すかさず、バット強く握り締め、足を踏み込む赤堀。
息を飲むドリームスナイン。
と、次の瞬間!
  
「ボコォ~ン!」
  
鈍い音がグランドに響き渡った。
ん?
明らかに打球音とは、何かが違う。
不思議に思ったナインが赤堀に視線を送ると
そこには、側頭部を手で押さえて、グラつきながら苦笑いをする一人のオッサンの姿があった。

なんと、念願の復帰初打席が、まさかの頭部へのデッドボール。
プロ野球なら危険球退場を宣告されてもおかしくないデッドボールだ。
呆気に取られるナインを他所に、フラフラと一塁方向に歩き出す赤堀。

しかし、なんという星の下に生まれた選手なのだろうか。
これまでにも、試合中止を知らずに一人グランドに現れてみたり、助っ人参加した試合では一張羅の眼鏡を割ってしまったり、そして今回、ケガからの復帰戦初打席で頭にデッドボールを受けてしまうとは…
まさに、ここぞという場面で爆笑を誘う毎熊の奇跡を呼ぶプレイとは対照的に、なぜだか悲哀が伴う数々のプレイを披露してしまう赤堀。
もはや、裏レジェンドの称号は、彼の為にあると言っても過言ではないだろう。

幸い、本人にダメージもあまり見られず、そのまま試合は続行。
しかし、この体を張ったプレーが、ドリームス反撃の口火となる。
立て続けに死球を与えて動揺したのか、相手投手の制球難が収まらず、四球による押し出しで1点を返すと、久保田にボテボテのタイムリー内安打も飛び出し、すぐさま2点を返して2点差にドリームスが詰め寄る。

続く2回の攻防に入ると、今度は一転して膠着した展開で試合が進んでいく。
先発梅川とドリームス守備陣が粘りのプレーで、相手攻撃陣の追加点を凌いで見せると、相手投手も制球難から立ち直りをみせ、まるで岩隈の如くしなやかなフォームから低めの速球が決まりだし、ドリームス打線を完全に封じ込める。
ゲーム内容では恵比寿アタックが青空ドリームスを圧倒しながらも、両チーム共に、追加点を奪えないまま試合は終盤へと向かっていった。

すると、4対2のままで迎えた5回表。
それまで凌いできたドリームス守備陣が、遂に持ち堪えられず3点を失ってしまうと、6回表にも梅川から変わった小河原の制球難をきっかけに更に追加点を奪われるなどして、9対2と大量リードを許してしまい、残すは、7回の裏ドリームス最後の攻撃のみとなった。

  

  


ドリームス史上初の親子鷹誕生なるか?!この日、グランドデビューを飾った未来のエース「秀平」 

  


と、その名付け親の二人

  

相手投手の華麗なピッチングの前に、三振と凡打の山を築くばかりのドリームス打線だったが、最終回の攻撃を迎え、先頭の梅川が2塁打を放って出塁すると、野崎の内野ゴロの間に1点を返し、最後の最後で辛うじてオヤジの粘りを披露するドリームス。
が、しかし、オヤジの粘着力も、もはやこれまで、
初回のライトゴロで、とっくに粘り気を失っていたタケヒロが、あえなく三振に切って取られたところで試合終了。
前回同様に、最後で少しの抵抗は見せたものの、終わってみれば、実力差を見せつけられての敗戦となった。

 A T A C K| 4 0 0 0 3 2 0 | 9
 DREAMS | 2 0 0 0 0 0 1 | 3
 ※詳しい成績・結果はコチラ

試合前に不安のあった守備では、各選手それなりに健闘したものの、打撃においては、一線級の投手の前に、まったく手も足も出させてもらえなかった。
結果的には、テンポ良く試合は進んで7回フルイニングまで戦うことは出来たが、やはり、勝負どころで失点に繋がるミスが出てしまったり、打線も実に11三振を喫するなど、その実力差にはいかんともしがたいものがあったと言える。
しかし、それでもチャンスが全く無かった訳ではない。
初回、制球に苦しむ相手投手を崩しきれなかったことや、3回と6回にそれぞれ先頭打者が出塁したにもかかわらず、後続がいずれも3者三振に倒れてしまっており、最終回でみせたような、先頭打者の出塁を繋いで得点に結びつけるような攻撃が、試合全般で発揮されていれば、違った試合展開になっていたことも考えられ、実力差があったとはいえ悔しさが募る敗戦となった。

しかし一方で、未来のドリーマーでもある「秀平」がグランドでお披露目を果たしてみれば、見事ケガからの復帰を果たした赤堀が、裏レジェンドの称号を欲しいままに奇跡的なプレイを見せるなど、相変わらず賑やかな話題が満載のドリームスらしい試合でもあったと言えよう。

  


試合後、感慨にふける赤堀選手。それとも死球の影響で意識が朦朧としているだけ?

  

  

尚、選手達は、試合終了後、河川敷にある掘っ建て小屋で行われたアルコールトレーニングで、いつものように汁を流したものの、この日の敗戦がよほど悔しかったからなのか、ライトゴロ、3三振と全くいいところが無かったタケヒロや、角田GMの無茶振りが恋しくなってきた稲村ら複数の選手達が、更にハードなトレーニング環境を求めて、大井町のトレーニング施設に向かう姿が見られ、かなり充実したトレーニングを行った模様だ。
ちなみに、その動向が謎のまま試合から遠ざかっている角田GMだが、本紙取材の調べで、この日は都内にいたことが明らかになっている。
一方の柳澤マネージャーは、未だ沈黙を守っている様子だ。
果たして、次戦では、その姿を拝むことができるのか、ドリームスの勝利の行方と同時に二人の行方も気になるところだ。

  

~ Next Schedule ~

DATE : 2012/10/27(sat)
TIME : 13:00~15:00
PLACE : Futagotamagawa Field at Shibuyaku side C

   

*** Four Hours Special ***
DATE : 2012/11/10(sat)
TIME : 11:00~15:00
PLACE : Hanegi Park

  

   

  

6月23日(土)対新国立劇場戦

日も沈みかけた土曜日の夕方。
平和島に住む人々は、競輪選手さながらに自転車で町内を必死に走り回る、一人のオヤジの姿を幾度も目撃したことであろう。
平和島公園野球場で行われた、青空ドリームスにとって久々となるナイターは、試合前からそんな波乱含みの様相を呈して始まった。

梅雨の合間を縫って迎えた一戦は、これまた久々となる新国立劇場との対戦。
実力も伯仲し、これまでにも数々の接戦を繰り広げてきた相手だけに、まさにシーズン初勝利をかけて戦うに相応しい試合となるはずだったのだが、予想だにしない展開が待ち構えることになろうとは…

遡ること試合開始の2時間前、平和島のとある立ち飲み屋では、アルコールを使ってストレッチに励む、なんちって監督の小河原と、品川の自宅から自転車で駆けつけた大島の姿があった。
オヤジ同士で、青空ドリームスの…いやオヤジ達の未来を、そして宝塚記念の未来を語り合いながら、入念なストレッチを行うこと小一時間、そろそろ体もほぐれた頃、二人は意気揚々と球場へと向かった。
すると、グランドの前には、ナイターが待ちきれないとばかりに既に勢揃いしたドリーマー達の面々が、二人を出迎える。
とそこで、グランドの照明塔に灯が入っていないことに気づいたなんちって監督は、明かりを灯すべく、急いで利用手続きのため事務所へと一目散に向かうのだった。

ちなみに、今回ナイターを行う平和島公園野球場は、ライバルチーム?でもある青横ヒッターズの厚意により譲り受けたグランドで、折りしも、チームの母体でもあるタワーレコード本社の新社屋が目と鼻の先という偶然も重なって実現した、ドリームスにとってはお初となるグランドだ。

早速、なんちって監督が、野球場の隣にある事務所思しき建物の受付に赴き、手続きの方法を尋ねてみると、受付の女性が野球場の裏側にある施設に行くよう指差した。
言われるがままに、指示された場所を目指して、慌ててドリームスナインの前を横切りながら、球場の向こう側へと小走りで向かうなんちって監督。
ランニングがてら、案内された施設に到着し、係員を見つけて早速手続きをしようとすると、今度は、ここは宿泊施設で、野球場の利用手続きはグランド脇の詰め所に行くように、と言ってきた。

ん?
一体、どうなってるんだ?
試合開始まで、残された時間はあと20分。
あれこれ考えている暇は無い。

仕方無く、来た道をダッシュで戻り、再びドリームスナインの前を全速力で横切りながら球場脇に向かうと、やがて、それらしき詰め所を発見。
息を切らしながら入り口のドアを開け、やっとの思いで手続きをしようとするなんちって監督に対して、詰め所のオッチャンから、悲しいお知らせが告げられた。

「悪いねぇ~、先に公園事務所で支払いを済ましてからじゃないと、グランド開けられないんだよねぇ」

ショックのせいなのか、アルコールのせいなのか、ワナワナと指先が震える、なんちって監督。
続けて、オッチャンが大きなプラスティックのボードのようなものを取り出して見せようとする。

まさか、これって地図?!
ってことは、ここから遠いのか?
ナニ!別の敷地だと?!

   

涙のせいなのか、汗のせいなのか、地図が霞んで見える。
試合開始まで、あと10分。

ここから公園事務所まで、走って行けたとしても試合時間に間に合うかどうか?
とはいえ、手続きに行かなければ、グランドが開くことはない。
急がないと、時間が無い!
と思ったその瞬間、なんちって監督が閃いた。

「おいっ!そこのお前!いいから自転車を貸すんだぁ!」

品川から平和島まで駆けつけた、買ったばかりの自転車を大島から奪うと、遥か先にある公園事務所へと走り出す、なんちってジャック・バウアー。

  

  

グランドを飛び出すと、必死に自転車をこぎ続けること数分。
自転車を奪って、勢いよく飛び出したまでは良かったものの、どうも道に迷ってしまったらしい。
しかも、滴る汗と同時に目眩も襲ってきた。
畜生!テロリストの仕業か?
どうやら、さっきのストレッチで、ホッピーに睡眠薬が仕込まれていたのかもしれない。

しかし、残された時間はもうない。
なんとしても、開始時間までに支払いを済ませなければ。
と、ここで公園事務所に連絡をし、妙齢と思しきクロエから直接場所聞き出そうと試みるジャック・バウアー監督。
そうして携帯電話を片手に自転車で付近をさ迷うこと更に数分、遂に敵のアジトもとい公園事務所を発見した。
急いで事務所に突入すると、預かりものの大事な登録者カードを熟クロエに提示し、慌てて支払いを終えたその時、丁度時刻は開始時間を迎えようとしていた。

「なんとか、間に合った…」

しかし、ジャックに一息ついている暇などない!
これからテロリスト達との戦いが待っているのだ。
急いでCTUもといグランドに戻らなければ!

再び、自転車を飛ばしてバウアー監督がグランドへ戻ると、煌々と照らされたダイヤモンドに、戦いを今かと待つドリームスナインの姿があった。
既に闘志がみなぎっている様子の8名の戦士達に、既に意識が朦朧としている1名のオッサンを加えたドリーマー達に試合開始の時が迫る。
そしてそれは、一人として欠く事の出来ないギリギリの人数で、戦かわなければならないことも意味しているのだ。

はて?一人として…?
ふとベンチを見渡すと、そういえば、このドタバタ劇ですっかり忘れていたのだが、来るはずのカーリーマネージャーの姿が見当たらない。
まさか、試合前の波乱はカーリーの呪いが招いたとでも言うのか?
などと考える間もなく、試合開始を迎えようとした時、慌ててカーリーマネージャーがベンチに駆け込んできた。
すると今度は、カーリーに突っ込む間もなく、審判からの合図でもってドリームスナインが戦闘配置に着く。
幾多の波乱を乗り越えて、試合の準備がなんとか整うと、審判からプレイボールが告げられ、いよいよ試合が始まった。

しかし、それは、更なる波乱の幕開けの合図でしかなかったことを、両チームの選手達は後に思い知ることになる。

  

 = 戦闘配置 =

  1 RF / Koga
  2 1B / Takehiro
  3 C  / Shimotashiro
  4 SS / Ihashi
  5 CF / Oshima
  6 3B / Ogahara
  7 2B / Nozaki
  8 P  / Umegawa
  9 LF / Shinozak

  

この試合から野崎が新人ドリーマーとしてデビューを果たし、助っ人には篠崎選手が駆けつけ、辛うじて9名で戦うことになったドリームス。
今回、ベンチプレイヤーを欠いたことで、フル出場が課せられたオヤジ達にとっては、少々厳しい戦いになるかと思われたのだが、いざ試合が始まってみると、より厳しい戦いを強いられたのは、ドリームスではなく新国立劇場の方であった。

初回の守りを無失点に抑えた、その裏ドリームスの攻撃。
先頭の古賀が内安打で出塁すると、ここから相手先発投手のU氏が、想像を絶する大乱調に陥ってしまう。
2番に入ったタケヒロから4者連続で四死球による出塁を果たすと、6番小河原が適時打を放ち、続く野崎が凡退に倒れたものの、8番梅川からは、エラーを挟んで7者連続四球になるなど、なんとこの回だけで11死四球を連発し、ヒットとエラーも重なって初回から13点もの大量得点がドリームスに転がり込んで来たのだ。
更に、3回裏の攻撃でも、後続のピッチャーを打ち崩して、伊橋の満塁ホームランなどで一挙に6点を奪ってみせ、かつてない大量リードを築いてみせるドリームス打線。
一方、先発マウンドを託された梅川は、3回を投げて死球のランナーを一人許しただけの完璧なピッチングを披露し、試合序盤で、早くもドリームスの勝利が決定的となる試合展開となった。

  


3回に満塁ホームランを放った伊橋選手

  

続く4回表、梅川の後を引き継いだタケヒロが、自らのエラーから2ランを喫して、ノーヒットリレーが絶たれたものの、もはやご愛嬌。
その裏の攻撃でも、助っ人篠崎に満塁ホームランが飛び出すなど、止めどなく四球を連発する新国投手陣に対して、ヒットで打ち返すドリームス打撃陣。
結局、ノーアウトのままドリームスが8点を奪ったところで、遂に審判から水入りが告げられてゲームセットを迎え、草野球でも滅多に見られない、27対2の25点差というドリームスの超ワンサイドゲームでもって雌雄を決することとなった。 
  

 SHINKOKU | 0  0  0   2  |    2
 D R E A M S |13 0  6  8x | 27
 ※試合結果の詳細はこちら  

  
ドリームスが受けた四死球は、実に4イニングで22個。これに11安打を加えて合計27得点をも奪うと、守りでは、梅川、タケヒロの投手リレーで相手打線を僅か1安打1死球の2失点に抑え、試合前には予想だにしなかった圧倒的なゲーム内容で、今シーズンの初勝利を飾ってみせた。
ただし、いつもは得点を挙げる度に口が滑らかになっていくドリームスベンチも、この試合に限っては、常に選手が塁上に出払っていたためか、追加点の度にかける言葉もいよいよ尽きてしまい、大味な試合展開と相まって、久々の勝利は少々薄味なものとなってしまった。
それでも選手達は、難しい試合展開にも関わらず集中力を切らす事無く戦い、一方の新国立劇場も、厳しいスケジュールの中、試合を成立させるべく懸命なプレーを披露するなど、試合終了まで両チームの健闘する姿が見られた。

  


試合前のストレッチが効き過ぎたのか、ノーヒットに終わった大島選手

   


カメラに向かってポーズを決めるエスパー改め尾木ママ

  

試合を振り返ってみると、大味なゲーム展開につい忘れがちになりそうだが、実に満塁ホームランが2本も飛び出すなど、これまで不調で苦しんできた打線が嘘のように11安打を放って勢いを取り戻せば、一方の投手陣も、梅川が完璧な投球を披露し、久々のマウンドとなったタケヒロも安定感を見せるなど、今後の登板に期待を持たせる結果を残してくれた。
その他、野崎が愛娘に捧げるべく1安打2打点の活躍でもって、娘の誕生日と引き換えに新人ドリーマーとして記念すべきデビュー戦を飾ってみせれば、助っ人でいきなり満塁本塁打を放ってみせた篠崎は、早くもドリームスへの入団の意思をスッキリ!!見せるなど、新戦力の活躍も光った一戦となった。

それにしても、恐るべしはカーリーの呪いだ。
久々にベンチに現れたかと思えば、積年の呪いが一気に解けたかのような、極限のゲーム内容で勝利をもたらし、試合前のドタバタ劇しかり、彼女が関わると、必ずと言ってやドリームスに不測の事態が起きる法則は、この試合でも健在であった。
まさに、チームの命運の鍵を握る新マネージャーとしての存在感が、日増しに強まってきているのは間違いなく、それこそドリームスの未来は、彼女の未来に懸かっていると言っても過言ではないくらいだ。
チームとしても、今後は彼女の婚活の成り行きを注視しながら、場合によっては、彼女の未来に繋がる新戦力の補強も、考える必要があるかもしれない。
まぁ、それ以前に角田の婚活の成果も気になるところだが…

  


カーリーが訪れる先には、必ず何かが起きる?! 是非とも恋の予感も起きて欲しいところだが…

  

久々となる勝利の美酒に酔いしれるべく、試合を終えたドリーマー達がアルコールトレーニングに向かう中、照明が落ちたグランドで、何やら慌ただしい動きが…

一人青ざめた表情で、何度もバッグやポケットの中身を調べるなんちって監督。
どうやら、グランドの手続きの際に、あまりに慌て過ぎて、先方の厚意で預かっていた大事な登録者カードを、どこかに無くしてしまったらしい。
自転車で平和島町内を駆けずり回っている時にでも落としてしまったのだろうか。
まさに、試合前から試合が終わっても尚、この日のドリームスのドタバタ劇は留まることを知らない。
まさか、これもテロリスト…もとい、カーリーの呪いの仕業だというのだろうか?

しかし、チームメイトは思っていた。
試合前から「きみちゃん」で、ホッピーを飲み過ぎただけだと…

後に登録者カードは、公園事務所に置き忘れていたことが判明し、事なきを得るのだが、テンションだだ滑りのオッサン1名を含むドリームスナインは、波乱の1日を忘れるように、夜の平和島でアルコールトレーニングに没頭したことは言うまでもない。

  


現在、横浜に潜伏中のヒットマン。なぜか人妻のハートだけは射止めるも、自らの恋の狙い撃ちは未だ当たらず?

  

気がつけば終電の時間も迫り、充実のアルコールトレーニングを終えて、帰宅の途に就こうとしたその時、最後の最後に波乱含みの一幕が待ち構えていたのだった。
仕事帰りの新妻も加わって、仲睦まじくアルコールトレーニングに精を出していた大島夫婦。
二人して仲良く帰ろうと思った矢先、大島はある事を思い出した。

「あ!? 俺、平和島まで自転車で来てたんだ…」

平和島駅に新妻を残して、一人自転車にまたがる大島。
そして、一人寂しく電車の乗って帰る新妻。
その後、二人の間に波乱が起きたのかどうかは、誰も知らない。

さて、次戦はどんな波乱がドリームスを待ち構えているのか。
久々に生けるレジェンド毎熊の参戦が見込まれており、何かが起きる事は必至。
色んな神様が降臨する瞬間を見逃すな!

  

  

~ Next Schedule ~ 

DATE : 2012/07/14(sat)
TIME : 11:00~13:00
PLACE : Futagotamagawa Field at Setagayaku

  

  

6月2日(土)対恵比寿アタック戦

金庫番長が某銀行の烏山支店で行った不正送金がいけなかったのか、それとも久保田が善良な区民と見なされていなかったからなのか、ここ数年間に及ぶ世田谷区のグラウンド抽選の外れっぷりに様々な憶測を呼んできた事は、青ドリファンならば誰もが知る話なのだが、実は今年に入ってから、そのグランド抽選に異変が見られるようになってきたのをご存知だろうか。

これまで世田谷区のグランド抽選というと、閑散期の冬場にしか当たる事は無く、もはや罰ゲームの様相を呈する事態にまでなっていたのだが、今年は繁忙期にも関わらず、早くも久保田がグランド抽選を引き当てるミラクルを連発しており、今回のシーズン第2戦に至っては、なんと4時間枠でのグランド抽選を見事に引き当て、実は盆と正月が一緒に来てしまったかのような事態となっているのだ。
抽選が外れまくっていた経緯には、それとなく心当たりもあるだけに、今回の異変が意味するところ、何かしらの時効が働いた事は想像に難くないのだが、何はともあれ、グランド抽選同様に、この勢いでもって勝利も引き当て、今シーズンの1勝目を飾りたいところだ。
期せずして240分コースを堪能することになった青空ドリームスにとっては、スタミナに一抹の不安がよぎるものの、オヤジならではのプレイの数々が飛び出す事はもはや必至。
かくして、汁まみれの熱き1日が、今まさに始まろうとする。  

と、ここでいつものオヤジ達であれば、グランドに集まるのと同時に即、汁を撒き散らしてしまいそうな勢いに駆られてしまうところだが、さすがに我慢を憶えたオヤジ達。はやる気持ちを抑えて、90分のトレーニングタイムを過ごした後、30分間の休憩を挟んで、試合本番のプレイに備えるという、なにより持続力維持のための涙ぐましいペース配分でもって、今季2戦目に臨むことに。

ということで、まずは90分間の練習コースから。
すると、練習を始める前から、いきなりグランドに不穏な空気が流れ始める。
この日の一戦に備えて、士気を高めようと事前に先発オーダーを発表していたなんちって監督に対して、なんと、選手の起用ならぬ写真の起用を巡って、チーム内から監督の眼力を疑う批判が公然と飛び交っていたのだ。
一向に勝てないチーム状況に、選手達の苛立ちがピークに達したものと考えられるが、監督の激しい思い込みが、ナイーブなオヤジ達のプライドをいたく傷つけてしまったようだ。
中には「俺はデーモン小暮だ!」と監督に詰め寄る選手も現れるなど、240分コースの開始早々、ドリームスはチーム内に思わぬ火種を抱えてスタートすることとなった。

それでも選手達は、気持ちを切り替えてグランドに降り立つと、攻めのプレイから守りのプレイに至るまで入念な練習を行い、シーズン初勝利に向けた意気込みを漂わせていた。
すると、旦那の晴れ姿を目に焼き付けようと大島の新妻がグランドに駆けつければ、続いて、サンフランシスコから来日中のブライアン元選手が激励に訪れるサプライズがあるなど、大島を筆頭にドリームスナインの士気も一気に高まりを見せると、後は試合開始を待つだけとなった。

  

  


このノックの成果はいかに?答えは4時間後。

  


少年サッカーを見るふりをしながら人妻を盗み見る、高度な動体視力のトレーニングに励むオヤジ2名

  

   

そうした中、試合開始の30分前になると、本日の対戦相手「恵比寿アタック」チームがグランドに姿を現す。
今回の対戦は、草野球の交流サイトを通じて対戦を申し出ていただいたことで実現した初顔の一戦であるのと同時に、ドリームスと同じく、平均年齢がオーバー40のベテランチーム同士の戦いでもあるのだ。
ただし、青ドリをはるかに上回るキャリアや実績に加えて、立派なホームページに、見事なユニフォームの着こなしなど、試合前から明らかな実力差が見て取れ、ドリームスにとっては、かなりの苦戦になることは避けられそうもない。
とはいえ、ここは同じオヤジ同士の一戦だけに、是非ともドリームスらしさを披露して、全力を出し切って欲しいところ。
かくして、試合開始予定時刻の15時を迎え、二子玉川グランドの平均年齢を押し上げるオヤジ同士の戦いがいよいよ始まった。

写真入の先発メンバーはこちら

初回先行はドリームス。
先頭の渡辺直美が敵失で出塁すると、バスケ稲村が安打で続き、この日3番に入った槍投げ梅川が走者一掃のタイムリー2塁打を放って、いきなり2点を先制し、幸先の良いスタートダッシュを決めて見せる。
ところが、その裏の先発マウンドに登った小河原が、味方のエラーも手伝って一挙に5点を奪われてしまい、いとも簡単に逆転を許してしまう。

すると今度は、2回表の攻撃で大島が、いつもは見せることのない力士顔負けの気迫が実ったのか、相手のタイムリーエラーを誘ってすかさず1点を返して、すぐさま2点差に迫ってみせる。
しかし、またも小河原が相手打線の巧打の前に持ち堪えることができず、2、3回と立て続けに2失点を許してしまうと、次第にドリームス打線にも序盤の勢いが見られなくなり、スコアボードに「0」の数字が並ぶようになる。

中盤に入ると、なんとか流れを変えようと、4回途中からオリンピック代表を目指す梅川をマウンドに送り、残りの守りを2失点に凌いで、味方打線の奮起を促したものの、リリーフ投手に中学生を起用してきた恵比寿アタックチームの継投を打ち崩すことが出来ず、3対11の大差で試合は終盤の6回を終了する。

  

  


三振に倒れ、納得がいかない様子の伊橋選手

  


突然キャッチャーに襲い掛かるオヤジ?

  

  

そうして迎えた、日も暮れなずむ最終7回表ドリームスの攻撃。
それまで打ちあぐねていた中学生投手に対して、最後の悪あがきとばかりに、ようやくドリームス打線がオヤジの意地を見せる。
この回先頭の小河原がしぶとく内安打で出塁したのをきっかけに、アダルトな口撃も交えながら中学生投手の動揺を誘うと、ここぞとばかりに、畳みかけるような反撃を開始し3点を奪ってみせた。
まさに、その昔、同じように豪速球を投じる中学生投手を相手に、思春期の琴線に触れる言霊でもって、乱調に陥れて攻略したことを思い起こさせる、恥知らずなオヤジ集団による、大人気ない戦法で粘りを見せるドリームス。
ようやく土壇場の最終回になって、試合の流れが完全にドリームスに傾くと、べンチのボルテージも最高潮に達し、尚も追加点のチャンスで角田が打席に入る。
グランドの誰もが息を飲み、ドリームスベンチの期待を背負った角田のバットに注目が集まったその瞬間、審判から思いもよらぬ一言が発せられた。

「ここで、ゲームセット!」

「えっ~!」
突然の試合終了に、思わず雄叫びを上げながら、ひっくり返るドリームスベンチ。
一方、安堵の表情を浮かべる恵比寿アタックチーム。
そして、真っ先に帰り支度を始める審判…?!

実は、最終回のドリームスの猛攻にグランドにいる誰もが時間を忘れて試合に没頭する中、角田の前に打席に入っていたエスパー伊東に発破をかけるべく放たれたドリームスベンチからの野次が、あろうことか、審判の心を揺り動かしてしまうイリュージョンを起こしていたのだった。

「早くヒットを打たないと、駐車場が閉まっちゃうよ!」

そう、まさに時計の針が指し示そうとしていた17時は、グランドの終了時間であるのと同時に、駐車場の閉門時間でもあったのだ。
恐らく、この野次を聞いた瞬間に、最終回の行方が決まるまで審判の勤めを果たすことよりも、自分の車の行方の方が気になってしまったに違いない。

呆気に取られ、呆然とグランドに立ちつくしたままのドリームスナインは、ダッシュで精算を済まして引き上げていく審判の背中を見送るしか他なかった。
一方、最終回の跡形も残さずグランド整備を終え、挨拶を交わしながら、こちらも足早に引き上げていく恵比寿アタックチームの皆さん。
そして、人気の無くなったグランドには、試合への未練を残して着替えもままならないドリームスナインの姿だけが残された。
まさに、予想だにしない突然の試合終了によって、最終回のドリームスの猛攻は夕日と共に儚く消え去り、3対11という敗戦のスコアだけが虚しく刻まれることとなった。

 

DREAMS | 2 1 0 0 0 0 3 |  3
A T A C K| 5 2 2 2 0 0 x | 11
※詳しい成績・結果はコチラ


打っては2点タイムリーヒットに投げては好リリーフの大活躍を見せた梅川選手

  


打っては2三振に守ってはエラーを連発し、グランド抽選で全てを使い果たした久保田選手

  

これで今シーズン開幕2連敗となり、またも勝利の二文字が遠ざかってしまった青空ドリームス。
まぼろしの最終回で猛攻を見せるなど、文字通り記録よりも記憶に残るプレーでドリームスらしさを発揮してくれたものの、やはり試合となると、実力不足は否めない残念な結果となってしまった。
試合を振り返ると、まさにチーム内に発生した火種が暗示していた通り、小河原がマウンドで大炎上を起こせば、久保田は、グランド抽選で使命を終えてしまったのか、覇気の無い守備で火に油を注いでベンチの怒りを買う始末。更に大島に至っては、センターへの飛球を、前進→万歳→転倒というオヤジの三大お約束プレーでもって失点を招いて、応援に駆けつけた新妻のハートを思いっきり冷ましてみせた。
その他、角田の笑いもボールも取れなかったまさかのポロリや、下田代の本能に赴いたフィルダースチョイスなど、益々安定感の増した不甲斐ないプレーで、オヤジの存在を誇示してみせるドリーマー達であった。
一方、稲村が3本のフリースローもといヒットを固め打ちしてみせれば、梅川もリリーフ登板で存在感を示すなど、次戦に繋がるプレーも随所に見られたことから、勝利を確実に手繰り寄せるのも、後はオヤジの発奮次第ということになりそうだ。

  


エラーブラザーズ

  


直美じゃないというなら、誰なんだ~?!

  


久々の磯丸トレーニングの様子。奥にはやっぱり渡辺直美の姿が…

  


お~!ブライアンだぁ!

  


この日、一番の活躍を見せた、かに味噌の浜焼き。ブライアンも苦手を克服した逸品。

  

次回は、過去幾度と無く接戦を繰り広げてきた好敵手でもある、新国立劇場との試合がナイターで予定されており、次戦でこそ、今シーズンの初勝利を、青スポとしてもお届けしたいところだ。

=青スポ編集部=

  

~ Next Schedule ~

Night Game
DATE : 2012/06/23(sat)
TIME : 19:00 ~21:00
vs NEW NATIONAL THEATRE
PLACE : Heiwajima Ball Park at Shinagawaku

  

DATE : 2012/07/14(sat)
TIME : 11:00~13:00
PLACE : Futagotamagawa Field at Setagayaku

 

  

  

あの選手は今

某国最高権力者の長男とされ、政変による影響なのか、昨年から消息を絶ったまま球団から自由契約になっていた正男ことサンボ元選手の近況が、本紙風間特派員の緊急取材によって明らかになった。

入団してからというもの、チームの期待を裏切り続けたあげく、チヤホヤされない処遇に不満を募らせて行方を眩まし、その後の消息がわからなくなっていた同選手だが、現在は、某路線バス会社の潜入に成功し、バスの運転手を装いながら、諜報活動と称する日本人女性への接近を試みているようだ。

  


素顔を写さない事を条件に取材に答えるサンボこと正男とされる人物

  
本紙特派員によると、取材時には角田GMや同特派員の独身の身の上を心配する素振りも見せるなど、相変わらず、周囲をイラッとさせるプレースタイルも健在だったとのこと。   
尚、本人は、青空ドリームスへの復帰を目論んでいるようだが、今回の話を伝え聞いた角田GMは「童貞に心配されたくはない!」と怒りをあらわにしており、球団としても再契約を結ぶ意思はないとみられている。
ただし、チキチキバスツアー開催時の運転手として、単独指名する可能性は僅かに残されており、今後のサンボ元選手の動向に注目が集まりそう...もない?

 

   

~ Next Schedule ~

Four Hours Special
DATE : 2012/06/02(sat)
TIME : 13:00~17:00
PLACE : Futagotamagawa Field at Setagayaku

  

DATE : 2012/07/14(sat)
TIME : 11:00~13:00
PLACE : Futagotamagawa Field at Setagayaku